11月の釣り Ver.1



 ■ サンマ大漁に沸く

11月4日 時化の影響から港内で沸いていると聞いた小漁港に着いてみると、釣り人の数から察して釣れていないことが見てとれたが、情報収集するとほとんど釣れておらず港内の海水は濁っていた。
波は高く風も強かったのでこれから行く港はどうなのか?少々心配しつつ、前の車が急に速度を落としたので不審に思っていたところ・・・レーダーパトカーが取締中だった・・・危ない危ない。
港に着いたのが16時前だった。
平日にしては釣り人が多かったので釣り人に聞くが「今来たばかり・・・」とか「まだ1時間もやっていないから・・・」と、はっきりしない。

サンマ釣りをしている人も見当たらず、どうしたものかと思っていたところに師匠が到着。
師匠は今朝も釣りをしていたそうで、この朝の情報は師匠から聞いて判明し、アキアジは少ないがサンマは大漁とのことだった。
私はサンマが釣れないかとサビキ竿を出していたがすぐに暗くなってしまい、サンマ釣りは翌日の楽しみとなった。
ここで隣の方にアキアジがヒットし、師匠がタモ入れをしてまずまずの銀ピカ雄が上がったが、師匠が魚をきれいだと褒めてしまったために「じゃあどうぞ」と言われ、辞退できない結果になってしまった一幕
は、この魚の貰い手探しに苦労することになった。


11月5日 少々飲み過ぎだったが、風はなく寒さはさほどでもなかったのでこの時期にしては快適だった。
5時を過ぎても明るくならず、6時の鐘の音が鳴っても誰にもヒットしなかった。
やがて正面に朝陽が昇り、その色は赤というよりも朱色だった。
太陽が顔を出したのは朝のほんのひと時のみで、その後は曇り空に3度ほど雨がパラパラ降る暗い午前中だった。
しかしサンマは好調で、仕掛けを下ろすと下りきる前に次々にサビキに食いつくので海中を見えるとキラキラと光っている。
引き上げようとするとたちまちにサンマが抵抗するので、これが1匹、2匹・・・増えるごとにどんどん重さを増すので堪ら
ない。

師匠のアキアジとサンマ 
7時20分、師匠にヒット!
こんな時間だが釣り上げれば浜一で、動画撮影をしながら私がタモ入れをして、感覚が掴めず苦労したがなんとかネットイン!
その後、私にもアタリと言えるほどのものではないが、ウキが微かに引かれるようなアタリの後に合わせのタイミングがきた。
ヒットして、師匠がタモを持ってきてくれた時にはフックが外れてしまっていた・・・。
アキアジはリーリングを続けなければ釣れないが、サ
ンマ釣りの魅力に勝てずついついサンマ釣りをしてしまい、アキアジはなかなかヒットには至らなかった。
12時過ぎ、師匠のカップラーメンが出来上がったので届けに行ったところ・・・何と!足元のタモにはアキアジが動いてい
たのである。
快調に2本目を釣り上げ、動くアキアジをそのままにラーメンを食べ終わってから魚の処理を始める師匠であった。
朝のバラシから8時間も経ったろうか・・・待ちに待ったアタリがやってきたのだが、これがなんと食い上げだった。
プクンとウキが横になってしまい、合わせのタイミングが難しかったがなんとかヒットに至った。
しかし、この後がこの時期のアキアジとは異なり暴走する。
横に下にと走り回り、ようやく師匠に用意していただいたタモに入った。
久しぶりの4kg超えの雄であり、私としては絶対に釣りたかった一本でもある。
安心したその後は、もちろん余裕を持ってサンマ釣りも楽しみながら、間もなく暮れる夕時のチャンスを待った。
チャンスは訪れることなくあっという間に暗くなり、300匹ほどのサンマとアキアジがクーラーにキープされた。
サンマは30cm程のものは滅多に釣れず、痩せた25cmくらいのものが多かったが、釣り餌には最適だったので大量キ
ープとなった。
この夜は久しぶりに師匠、キッシーさん、メガオさんと飲んだので、昨夜に続いて連チャンの飲み過ぎである・・・。


11月6日 部分的に道路が凍っていて、すでに冬タイヤが必要な季節に入ったようだった。
しかし港はさほどでもなく、風もほとんどなかった。
正面は赤と青のコントラストが美しい朝焼けが始まりそうで、天気が好くなる気配がする。
5時半前、まだ薄暗い中キッシーさんがアキアジ釣りのエサを調達するためにサビキを下ろしたが、なかなかサンマは姿を見せてくれない・・・。
程なくしてサンマが釣れだし、無時新鮮な餌の調達に成功し、周囲ではすでにアキアジが釣れ始めていた。
5時53分、そのキッシーさんにヒットしたのが仲間内のファーストゲットだった。

          
          キッシーさんのアキアジ
一部の網が上がったといううわさ通り、周りでは次々に釣れだしていて騒然としていた。
6時過ぎ、サンピラーのように山際に太陽が現れる部分が空に向かって伸びていた部分から日の出となる。
この美しい真っ赤はデジカメでは表現できないのが残念だが、とりあえずフルハイビジョンの動画には残しておいた。
続いて6時16分には師匠にもヒットして、キッシーさんのタモ入れでゲットとなった。
サンマの群れがやってくるとアキアジを釣っていない私でもサンマ釣りに夢中になり、ついつい熱中してしまうほど面白
い。
8時過ぎにメガオさんが現れるも釣りはせず、この時私は車内で朝食休憩&テレビドラマ観賞中だった。
食事が済んだ8時20分、キッシーさんに再ヒット!
本来であれば隣の私がタモ入れをするべきだが動画撮影をしていたために、隣の無関係な釣り人が駆け付けてくれてネットインとなる。
その5分後のこと・・・私に待望のアタリがあり、合わせも成功して無時ゲットとなった。
アキアジは大きくはなかったが、希望通りの雄だったのでキープす
る。
朝日は昇ってすぐに雲に消えたので、曇り空が続き気温は低く感じられた。
しかし、サンマが釣れ始めるとアキアジが釣れなくなり、この間はサンマ釣りに熱中できる。
釣れたサンマは振り落としておいて、20匹ほどになったらバケツに入れる。
11時にはキッシーさんとメガオさんが納竿し、私と師匠はお昼まで粘ってみることにしたがアキアジは釣れず、それどころかサンマ釣りに興じていた私だった。
前日と同じくらいの量のサンマをキープして、この日の大きなものは刺身で食してみた。驚くほどまろやかな美味しさで、鮮度の違いが味
にも出ることがよくわかった。
師匠は干したサンマを食べてみると、あまりの美味しさに30匹も食べたと言う・・・。
まさに秋の恵みであるサンマ釣り、あと何日続くのだろうか。





 ■ サンマは大きくなっている

11月8日 週末は仕事のために出撃できないので、火曜日という半端な一日限りの釣行だった。
この日の朝も出撃していた師匠からの情報では、波風強く大変厳しい状況の中で全体7〜8本のアキアジが釣れてい
て、サンマは依然好調とのことだった。
翌日は終日の雨、さらに水曜日には強まる風に雪まで降る予報となっている。
21時半過ぎに港に着いてみると車の数は僅かに5台ほどで、雨は降っておらず生温かいほどだった。
軽く一杯やって、23時過ぎには布団に入った。


11月9日 目覚ましよりも1時間も早起きしてしまい、外に出てみると暖かく風もない・・・。
こんなふうに外れる天気予報は歓迎するが、こんな状態がいつまで続くかわからない。
今回もサビキ竿とウキルアーの準備をしていたところに二人の若い女性が現れて、何処で聞いてきたのかサンマ掬いの方法を教えてくれと言う。
タモは用意してきたがオキアミは持ってきていないらしく、その後見かけていないので掬えたかどうかは不明である。
そのうち師匠も到着し準備を始めるが、正面の山際は明るくなりはじめているので、予想外の朝焼けすら見えそうな空だった。
雨の予報のせいか釣り人は少なく、釣り場はガラガラ状態だった。
サンマは好調で、相変わらず仕掛けを投入するとすぐに反応があり、前回よりも型が良くなっていた。
明らかに大きくなっていて、小さいものは少なくなっているようにもみえた。
アキアジは全く反応がなく、6時を過ぎても誰も釣れずに時間だけが経過し、この間に師匠の同郷の知り合いの方が私の隣に入釣していた。
6時半少し前のこと、もうエサを交換しようかなあと巻き上げようとしたときに反応が・・・なんとアキアジがクネクネしているのが見えたので合わせを入れてのヒット!
この時期にしては大きな雌のアキアジで、何と!今期3度目の浜一となった。
この一本を皮切りに周りではヒットが相次ぎ、次々に釣れ始めたのである。
多い時には3本も同時に竿が曲がっていることもあり、否応なしにキャストを続けるがなかなかアタリはやってこな
い・・・。
目の前を行き来する船は網揚げをしているのか、時折アキアジ網らしき塊を載せて帰港していた。

          

朝食を食べようにも次々にヒットしているので中断できずにいたところ、7時50分にはKさんに待望のヒット!
師匠がタモの準備をしてくれたので私は動画撮影をして、タモ入れ前にヒット中のアキアジがかなりのブラックサーモン
であることが判明し、それでもバレずにネットインした。
大きな雌で早くも卵がポロポロ出てきていたが、隣の師匠の知り合いの方に貰われていった。その5分後のこと・・私に
軽いアタリがあり、これに合わせを入れてのヒット!

          
                                                  サンマ釣りに沸く
アキアジは小さかったが銀ピカ雄をゲット。
9時少し前には再びアタリがあり、微妙なタイミングだったが合わせるとヒット!
しかし、ファイトは強く、自分が出しているサンマ竿が邪魔なうえにKさんも師匠も車内にいて私のヒットに気付いていな
かった。
魚を弱らせてからサンマ竿を避けて、さらにやや離れた場所に置いてあったタモ網を取りにと思っていたところ、ようやくKさんが気付いて駈けつけてくれた。
これまた大きな雌で、再び師匠の知り合いの方に進呈する。
空は太陽が顔を出したり隠れたりしていたが暖かく、陽気に誘われたのか釣
り人の数も増えていた。
9時過ぎにはアキアジの群れは薄れ、サンマ釣りをする人が増えてきた。
店頭に並ぶようなサンマが時々釣れるのでその重量感は釣っていても面白く、Kさんも私も夢中になっていたが、師匠
は毎日釣っているのでその処理の苦労が身にしみており、この日はサビキ竿を出さなかった。
午後からは雲が厚くなりはじめ、やがて雨が降ってくる。
13時を過ぎると気温が下がり始めたのか寒さを感じるようになってきたので、予定の2時を待たずに納竿となった。
帰る頃でもサンマが入れ食いなので雨でも釣り人は減らず、帰り道は靄に覆われているので昼間なのに暗い道だっ
た。


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