8月の釣り Ver.1



 ■ 今季初ゲットはカラフトのおまけ付き

8月6日 まだまだ可能性は低いだろうが、現地に行かないことにはアキアジは手にできない。
途中の帯広付近の気温は、もう21時というのに31℃もある熱帯夜は北海道とは思えない・・・。
今回は先にイノケンさんが現地入りしていて、駐車場に着いたときにメールすると迎えに来てくれたのは、荷物の多い
私たちには実にありがたかった。
準備が済んだところで、翌日の釣りを想像しつつ乾杯!
満天の星空に流れ星を探しながら、暑かった一日がうそのように涼しくなっていて、気付いた時には7日になっていた。


8月7日 目覚ましで起きて外に出るとまだ暗く、4時になろうとしていたがまだ竿は出せない。
やがて空の青さがくっきりとしてきたところで釣り開始!
30人以上はいるだろう、広い釣り場も盛況である。
しばらくすると近くで一本目のアキアジが釣れたのを目撃したので期待して待つと、4時35分には私にヒット!
強烈な引きにアキアジを確信しつつ、今シーズン初のアキアジをイノケンさんにタモ入れしていただきGet!
フレッシュランらしい超銀ピカの雄だった。

一本目
75cmと標準的な大きさだが4.5kgは、さすがにここならではの丸々とした見事な魚体である。
興奮冷めやらぬ5時過ぎのこと・・・Kさんに強烈な引きをしたアキアジがヒットした。
竿が根元から弧を描くほど強い引きで、滅多に利かないドラグが利いて海中に潜ろうとしているのである。
そして急に軽くなったのでバレたとがっかりしていたところ、再び竿が引っ張られる・・・。

2本目
そうこうしているうちにイノケンさんにもヒット!イノケンさんの魚はカラフトマスらしい。
Kさんはファイトを続けていたが、あまりのパワーに降参して私とバトンタッチし、ようやく弱ったアキアジをタモ入れする
ことに成功!
超銀ピカではなかったが、80cmの5.5kgの雄だった。
この間に、なんとイノケンさんは2本目の魚を釣り上げていて、しかもアキアジだった。
釣り始めた時に熱い一日になるといいねえと話していたことが実現し、まさかの仲間全員がアキアジを釣ることになろう
とは、これだからアキアジ釣りは面白い!
すっかり明るくなった頃にのんびりと釣りにやってくるのんきな人が時々見られ、もう釣り場所はないのではないかと見
ていたところ、無理やり狭い場所に何の挨拶もなしに入り込んでしまっていた。
こんな他愛もないことからイザコザが起こってしまうのだろう。
場所取り云々文句を言っている人に多くこのような行為がみられるのは、早起きが苦手なのか、面倒なことをせずに楽
をしようとしているのか?
昨今の、特にアキアジ釣りに関して言えば、楽に大漁などあり得ないだろう。
努力の先に、ようやく微かな釣果がみえてくると私は思うのだが・・・。
さて、6時を過ぎた頃、再び私にアタリがあり大きく強く合わせを入れて・・ヒット!
すぐにイノケンさんが駆け付けてくれて、私のポケットからカメラを取り出しKさんが動画撮影を始めた頃にはネットインしていたのである。
カラフトか?アキアジか?と言っていたほど小さく見えたのだが、3.5kgの立派な雄のアキアジだった。
前に釣れたアキアジが巨大だったので、カラフトに見えてしまったのだろう。
この日一番の超銀ピカアキアジは、イノケンさんが鱗が飛び
散らないように持っていてくれたので、さらにその美しさが際立っていた。
何と!この時点で釣り場全体の釣果が6本だったので、私たちが5本という素晴らしい幸運に恵まれていたのである。
ほとんど雲がない空に日が昇ると強い日差しが射しはじめ、この日の釣りが熱くて暑い一日になりそうだった。
別の釣り場にいた、モリさんがやってきたのは7時45分だった。
到着した時には汗だくになっていて、日陰で休むことなく釣り始めたのだが、軽量化作戦のためにイスは持ってきていないので正座である。
私は日陰がなくなる前にと車にアキアジを運び、その際車のエアコンを全開にして涼んだのだが、釣り場に戻った時には元に戻っていた。
私たちは竿立に傘を取り付けて強い日差しを遮っていたが、モリさんは直射日光をまともに受けていたので極端に体力を消耗して、お昼頃には体力の限界だったという。
また来てね!の私たちの見送りを背中に受けつつ、よろよろと帰る
姿に哀愁が漂う・・・。
終日吹いていた微かな風が心地好く、空にはパラグライダーが2機飛んでいたり、シーカヤックがゆったりと漂うように進んでいるのが夏らしい。
しかし、モリさんから車が砂に埋まった!JAFの救出待ちに1時間を要してしまい、待っている間に熱中症の危険!とのメールがあった。
さらにヘリコプターが付近をぐるぐると飛び回っていたのが、モリさんを救出するためのものだと思いたくなるほど執拗だったのである。
もちろんすでにモリさんは脱出して帰宅途中だったので、笑い話で済んでいたことである。
昼ご飯は暑さに耐えるべく熱いカレーを用意して元気をつけて、時々現れては消える雲がほんの一瞬太陽を隠す時だけ行動する、そんな釣り場になっていた。
ここから潮が動きはじめる午後の部に期待して、チーム全体で動く作戦に変更。
その作戦が功を奏したのか、14時半には
私に8時間ぶりのアキアジがヒット!
これまでイノケンさんには何十本もアキアジなどをタモ入れしていただいていたので、暗黙のタイミングで一発ネットイ
ン!
75cmほどの今季初のアキアジの雌であり、背中がグリーンに輝き鱗にまみれている。
この魚は翌日さばいてみたところ、筋子は20cm程度と小さくて太さも3cmほどしかなかった。
しかし、皮と身の間に脂が異常に多く、出刃包丁の動きが悪くなるほどのこの時期特有の鮭だった。

          

この作戦に気を好くした私たちには釣りの神様が微笑み続け、15時台にはイノケンさんにヒット!
私がタモ係で、これも暗黙の呼吸で一発ネットイン!
80cmを超えたこの日一番の大きさの雄だった。
イノケンさんは太くはないけど・・・と謙遜していたが、4.9kgもある堂々とした魚体の超銀ピカアキアジだった。
私たちはあまりの幸運に恵まれ周囲にも申し訳なく、すでに満足といった言葉を超えた充足感だった。
夕方になると帰る釣り人が多くなり、一日じゅう日傘もなく釣り続けた信じがたい体力の人たちも納竿したので、私たちは冷たいビールを飲みながら雲に隠れた太陽の下で乾杯!
長くて暑くて熱い一日を振り返りつつ、まだ終わらせてはいなかった釣りを納竿しようとしていた18時40分のことだった・・・。

最後にカラフトマス
私にヒット!しかし軽い??ウグイかと思ったが、ギラリと光る魚体からカラフトと判断し抜きげようと声をかけたところ、タモを用意していたイノケンさんがさっと掬ってくれてゲット!
44cmほどのカラフトマスの雌だが、こちらもアキアジに負けないくらいの超銀ピカだった。
もう日も暮れようとしていた誰もいなくなってしまった釣り場で、今シーズンの初物を授かってしまったのである。
暗くなりはじめると寒く難じられるほど気温が下がり、楽しい時間をもっと過ごしたかったが、21時前にはそれぞれのテントに入った。


8月8日 外を歩く釣り人の喧騒に目覚めたのが2時だった。
まだ早いのでうとうとしながら、ようやく起きたのが3時半だった。
この日は霧に包まれていて、釣り場は満員状態なのにまだまだ釣り人がやってきていた。
この釣り場の特徴である、一日おきに釣れる法則が外れることを願って開始。

          
           霧に包まれていた                            そして青空に
しかし、法則は正しかった・・・。
辛うじて、モリさんから紹介していただき知り合ったKo-sukeさんにアキアジが一本釣れたことが朗報だったが、私たち
に釣果はなく8時45分に終了。
霧が晴れて急激に暑くなってきて、温泉にでも浸かってから帰ろうかと考えていたが、日焼けがひどくて断念することに
なった。





 ■ 夏の船カレイ釣り

8月9日 この時期の船からのカレイ釣りは初体験だった。
暑くなるにつれて沖へと移動するカレイは40mから50mもの水深にいるので、手巻きリールには少々厳しい・・・。
昨年体験した40m以上の水深では腕がだるくなってしまったので、電動リールが欲しいところだがそう簡単には買えな
い代物である。
リール以外にもバッテリーが必要になるので、どうせ買うならリチウムイオンの軽いほうがいいだろう。
そうなると簡単には買うことができないので、昨年から色々調べ上げていた結果、ようやく7月の後半にそのバッテリーが届いた。
八洲電業株式会社製の「Fishing CUBE mini」は、重さ450g、5Ahのリチウムポリマー電池で定価18,800円(税込)の低価格、滑り止めプロテクター付きである。
さらに、DAIWA、シマノ中小型電動リール対応の専用のジャックコードが付属している。
いまのところ使い道はないが、USB出力付き(DC5V 1000mA)なので携帯電話、iPhone、Ipod、スマートフォンなどへの充電も可能だ。 
性能は、500回以上充放電可能で、水深100m 錘80号 巻上げ回数80回以上というずば抜けた高性能である。


さて、10日の船に乗船するべく、いつものように前日からの車中泊となる。
道の駅は多くのキャンピングカーやその他の車が泊まっていて、なかにはテントを張っている非常識なライダー軍団も
いるほど賑わっていた。
持参した録画番組を観ながらお酒を楽しみ、23時過ぎには床につく。


8月10日 3時に起きたもののまだ真っ暗で、朝の支度を済ませて港へ向かう。
乗船所では師匠が先に着いていて、一緒に船に釣り座の準備をしに向かった。

           

早くも準備中の人たちがいたので、私たちは4人で並んでできる釣り座にロッドフォルダーをセットした。
やがてキッシーさんも到着して、4時半出港!
15分でオホーツク海の様子がみえる湖口に達すると、海は実に穏やかだった。べた凪である。

           

天気予報をみてはいたが、予報と違うことはよくあることなのでこれで最大の不安は取り除かれた。
いつもよりは早く釣り場に着き、40mを超える深場で釣り開始!

         

仕掛けはどこまでも落ちていく、と感じられるほどに未体験の深さである。
しかも潮の流れが速いので更にラインは出ていく・・・。
すぐにアタリ・・そして電動リールの音がヒュイーンと鳴る・・・のは私以外のメンバーで、みんな軽快にマガレイやクロガシラを釣っている。
特にキッシーさんは好調で、型の良いカレイが多かった。
ようやく私にもカレイが釣れ始めたが、手のひらサイズばかりで23cm以上をキープに達しない。さらに、カジカの猛攻撃にもあってしまう・・・。
1時間・・いや、2時間近くもバケツの中にはカレイが入らなかったかもしれない。
カジカも多く、15cmほどの頭にとげのあるカジカがよく釣れて、リリースすると目の前で待っているカモメがそれを丸呑みするのである。
太いとげなので大丈夫なのか?余計な心配などしたりして・・。
中盤からはなんとか良型カレイも釣れ出し、電動リールにも慣れてきたが、日差しが強くなってきた。
日焼け止めは塗ってきたのだが、涼しいはずの海の上でも暑くて上着は脱ぎ捨て半袖のTシャツ一枚になったほど。
今回は自分の竿を固定して動画撮影をと考えていたが、潮の流れが速くてとても無理だった。
ただでさえオマツリが多く、そのたびに船長が駆け付けてくれて素早く糸がらみをといてくれていたので、竿を置きっぱ
なしなどはもってのほかである。
         

実は私たちの電動リールは4人とも同じ所謂お揃いで、小さくて軽いので常に手持ちスタイルである。
左ハンドルがあれば最高なのにと船長と話しながらも、このリールの性能には感心した。
更にはバッテリーのパワーがなかなかで、この日釣りを終えて容量を見たところ半分しか使っていないことがわかっ
た。
僅か450gの重量なのでお勧めの一品ではあるが、現在販売は中断しており9月には販売が再開されるそうだ。
最初のうち竿を左手に持ってリール操作を右手でしていたが、どうにも扱いにくく竿を右手に持ち替えてみると・・・これ
が意外に一番扱いやすかった。
この日の最大はキッシーさんのクロガシラ約37cmで、私は33cmを筆頭に30cm台が数枚とマガレイの30cm弱も2枚ほ
どあった。
全然釣っていないなあと思っていたところ、バケツには意外と入っていたのでほっとしたが、Kさんと二人分が1台のクーラーで充分だった。
師匠は、カレイ釣りに船上全員が電動リールとは時代も変わったもんだ、昔はアキアジ釣りでもほとんどの人が手巻きだったのにと、他の部分で感心していたのが面白い。
気付いた時には11時45分で、最後はあまりぱっとせずに終了を迎える。
やはり7月初旬のような入れ食いは少なかったが、来年からは浅場でも電動リールを使ってしまうかもしれない。
この日の外道はカジカが圧倒的に多かったが、他にはスナアブラコ
やカワガレイ、ウグイ、そして30cmはあろうかと思われるフグだった。
フグは意外に引きが強く、巻き上げの時にグイグイと引っ張られる独特の手ごたえだった。
港に戻り下船すると非常に暑く、みんなで近くのレストハウスで昼食を食べおしゃべりをしているうちに15時近い時間に
なったので解散とした。


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