6月の釣り Ver.2



 ■ サクラマスを求めて

6月25日 仕事の都合で出発が随分遅れてしまったが、夜の運転はシカに注意しなければならなかったので安全に走
る。


6月26日 食糧などの買物を済ませた頃には日が変わっていて、海が近づくと霧が出るのがいつものパターンだったが
それもなく無時に到着となる。
現地入りしているイノケンさんとメガオさんを探すも、時間的にまだ早い。
イノケンさんが釣り場に向かう時刻までは1時間ほどあったが1時間の仮眠では逆に疲れてしまいそうなので、静かに準備を整えて釣り場へと向かった。
こんな早い時間には誰もいなかろうと、満月が翌日の割にやや暗い月夜の下を歩き進んだ。
果して・・・釣り場には先客が2名。
二人連れらしいが、ほとんど会話もせずに時々道具の準備をしてい
る程度の静かな方たちだった。
しばらくの間は横になってみたが眠れるはずもなく、波もなく穏やかな海の囁くような音だけが聞こえていた。
イノケンさんとメガオさんが到着してしばらくすると、次々に釣り人がやってきて、対岸にもずらりと並んでいるほどの盛
況ぶりである。
釣り場も和気藹藹としてアットホームな雰囲気に和んでいたところ、薄暗いうちからキャストをしていた最高のポジション
取りをしていた方にサクラマスがヒット!まだ3時半前だった。
           

日が昇る空は見事な色彩の朝焼けを映しているが、まだルアーがどこに着水したかさえ見えない海の明るさでも皆さん
興奮状態だった。
3時25分、私のルアーに何かがヒットした・・・サクラマスでないことはわかったが、海アメにしては抵抗がなさすぎる。
それでも幾分引きが伝わり、足元まで引き寄せたところで海アメだと判明。
小さかったので一気に抜き上げ、30cm弱の海アメを確認してリリースする。

           

3時50分頃に朝日が昇り始めるとその周囲は赤く染まり、しばしその美しさに見とれて写真撮影をする。
朝一番の2匹目のサクラマスに期待は高まるもその後は全く誰の竿にもヒットせず、対岸で2本を確認するのみだっ
た。
外道の海アメはポツポツ釣れてはいたが、今シーズンはサイズが小さいのか40cmに満たないものが多い。
時々追いかけてくる海アメらしき魚がいたのでルアーチェンジしてみたところ、すぐにヒット!
この魚はなかなか重く、元気が良くてよく暴れてくれた。
足元まで寄せてみると型が好かったのでイノケンさんがタモの準備をしてくれて、難なくネットイン!
計測すると45cmとみたが、後から47cmの海アメであることがわかった。
外道ではあったが、その見事なプロポーションには満足の一本となる。
その後は日が高くなるにつれて気温は上昇しだし、海の底までみえるほど珍しくきれいでべた凪の海は、反応が薄れてしまうと釣り人たちはどんどん帰り支度を始めてしまう。
そんななか、面白い外道釣りがはじまった。
目の前の海にはシラミカジカが大発生しているのか、面白いくらいに釣れるのである。
3人が一斉にキャストして、そのワンキャストで二人までが釣れるという高確率の釣りである。
型は30cmほどもあるので重量感は最高!だが、大きく口を開けて引き上げられる抵抗だけの重さなので海面に出るとただズリズリと巻き上げるだけだった。
6匹ほど釣って飽きるとすぐにダラダラモードになってしまい、7時半
過ぎには片づけをはじめていた。
そのころやってきた地元の釣り人で、今年はまだ海サクラを釣っていないという方にサクラマスがヒット!
これが2本目のサクラマスとなったが、もちろん私たちはロッドを出すことはなかった。


この日は全道各地で最高気温を記録し、私たちがいる海が近い場所でも次第に気温は上昇し始める。
キャンプ場にチェックインして、木陰に車を停めて仮眠して、昼食はイノケンさんお勧めの店へ案内していただく。
店主が釣り好きというだけあって、店内にはルアーコレクションケースやキングサーモンの剥製が飾られていた。
私とKさんはカツ定食と刺身定食を注文したが、お勧めはカツ定食らしく、イノケンさんとメガオさんはもちろん、他のお客もそれを注文していた。
最初に出てきたのは刺身定食で、キングサーモンの20cm以上もあるハラスの塩焼と刺身、そして旬の蕨とツブらしき貝のウニ合えである。
どれも美味しかったが、刺身は幾分鮮度が悪かったのは残念。
しかし、それを挽回するかのようにカツ定食が凄かった。
3cmはあろうかと思われる厚さの豚ロースはやや歯ごたえがあり、ソースはこれまで食べたことのない味で絶妙な美味さである。
満足して外に出ると灼熱の暑さが待っていて、ホームセンターに寄ってメガオさんお勧めの超軽量バックバンド付きサンダルを購入し、ついでに着替え用のTシャツまでゲット。
メガオさんとイノケンさんはサーフの様子を見に行くが私たちにはそんな体力も気力もなく、目指すはヨード温泉である。
しかし・・・道を半分ほど行ったところで「28日まで休館中」と、立て看板が告知していた。
東への進路を北へ移し別の温泉に行くことにしたのだが、気温がどんどん上昇し、38℃まで記録する。もちろん車に付いているものなので正確ではなかったが、それに近い気温にはなっているだろう。
温泉で汗を流し、夕食の買物をしてからキャンプ場に戻った頃には、幾分気温も下がり始めていた。
外にテーブルとイスを並べ、夜のためにランタンを用意しただけで準備は完了。
ビールを飲みながらみんなの帰りを待つことにする。
すっかり暗くなってから二人と初対面のCoppuさんが到着し、宴会が始まる。
この日は部分月食で、20時半頃に最大となるので何度か月が見える場所に行っては
写真を撮ったりして観察する。これもなかなか貴重な体験だった。


6月27日 この日も早起きだったが、その疲れも感じず元気にスタート!
前日は好かったというサーフを目指して4台の車が連なり、現地の駐車場で着替えを済ませて釣り場を目指す。
各自好きな場所で待機しているうちに明るくなってきて、
3時14分にCoppuさんが海アメをゲットしてスタート。

              

続いてKさんにヒット!しかしウグイ・・・。
私にもアタリ・・・が、引きも何も感じない重さだけからウグイを確信・・・。
朝焼けが見え始めると空は真っ赤になり、これが実に美しかった。

           

3時50分過ぎには朝日が見え始め、これを見ただけでも早起きの価値はあった。
時間の経過とともに釣り人は少なくなっていき、離れた場所で僅か一本のみサクラマスが釣れたらしい。
しかし奇跡は私たちにもやってきて、5時50分過ぎにCoppuさんにサクラマスがヒット!
今シーズンから始めたばかりというのに、すでに3本目という快挙である。
仲間に一本の釣果があったからもういいだろうと、私たちも納竿を決めた。
メガオさんとCoppuさんと別れてから、イノケンさんと私たちはキャンプ場に戻り一服することにした。
木陰で雑談しているうちに他の釣り人も話に加わって、結局11時過ぎまでおしゃべりを楽しんだ。
イノケンさんとも別れて帯広市内の釣具店に寄ってみたが、急激に睡魔に襲われ食事よりも眠りたい気分だったが、昼食を食べてから寝ようと「山賊うどん」へ入った。
店内はクーラーらしきものはあるのだが異常に暑く、いつもならとても美味しいうどんがなかなか食べられない・・・。
その後は運転することもままならないほど体調が悪くなってしまい、Kさんに
運転を代わってもらってベッドに横になったままの患者になってしまうのである。
寝不足と暑さと食べ過ぎのトリプルパンチで、翌日は終日起きられなくなっていた。


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