5月の釣り Ver.2



 ■ 風なし、うねりなし、マガレイ好調!

5月21日 一週間前の予報では晴れだったが、週末が近づくにつれて曇りから雨マークまで現れ、木・金と二日間も欠航になってしまうほどうねりがあったようだった。
幸い、金曜日の午前中に釣船のホームページに土曜日の出船を告げる案内があったので安心してはいたのだが、どの程度うねりが残っているのか心配だった。
出発は予定よりもやや遅れたが、そのぶんだけ交通量は減っていて、雨続きだった道も乾いて雨が降った痕さえなかった。
いつもの道の駅に21時半前に到着し、お酒は控えめにして早めに就
寝する。


5月22日 3時15分起床。やや明るくなりはじめた空は曇りで雨は降っていなかった。
港に着く頃には完全に明るくなっていて、同じ船に乗ると思われる釣り人の車が2台停まっていた。
先に道具を持ってロッドホルダーをセットしていると、以前何度か同乗した釣り客の姿もあった。

         

車に戻り、この日の最高予想気温が10℃程度だったので、暖かい支度を整えてからバッカンやクーラーボックスを持っ
て再乗船する。
この日の客は私たちを含めて12人、前後に6人ずつ釣り座を構えていて私の前にもう一人分スペースがあったが誰も入らず、ミヨシの一番前が私となった。
4時半には港を離れゆっくりと動き出し、いつものコースを走っていくが、時々漁船が猛スピードで追い抜いたりすれ違ったりする。
湖口に近付くと私の緊張感は高まり、外海の様子次第でこの日の私の運命が決まるといっても過言ではないほどに、うねりや波の高さが心配だった。
果して・・・外海は湖内と変わらぬほど波もうねりもなかったのである。
ここからはすっかり元気になって余裕さえ感じ、この日のポイントは
昨年5月に乗船した時のあの場所だろうと見当がついていたので観光気分で乗っていた。
出港から40分くらいだろうか、ポイントに着くと船長からOKがでる。
Kさんが一枚目のカレイを釣りあげる姿を動画撮影しようと待っていると、程なくして合わせを入れる。
先調子の竿先が海に引き込まれるように巻き上げ、透明な海なのでカレイの白い腹がひらひらと見えてきて、なんと一投目からダブルとなった。
ここで問題発生!カメラのバッテリーマークが点滅していて、予備バッテリーを車に忘れてきてしまったのである。
気を取り直して私も仕掛けを投入すると、深さは10mほどしかなく、仕掛けはあっという間に着底し、私の位置からは8人までの様子が見えるので竿先よりも他の釣り人を見ていた。
程なくして、あのカレイ独特のブルブルといったアタリがやってきて、大きさの割に重いマガレイらしい引きが快感だっ
た。
一枚目が釣れるとその後は入れ食い状態になり、次々にマガレイが釣れてくる。
何か物足りないような、こんなに順調でいいのかと思っていたところ、そうか!あのうるさいくらいに釣れるカジカがいないのだと気付いた。
先週に比べると気温は高かったが、海上で一桁の気温なので手袋をはめていても指先が冷たく、タオルはすぐにずぶ濡れになってしまうほどだった。
餌は塩イソメと生イソメを少々用意していたのは、生はぬるぬるして付けづらいことと、しばらく使っていなかったために気持悪かったからだが、生イソメを十分に用意していればもっと釣果は伸びただろう。
たぶん乗船している全員が快調に釣果を伸ばしていただろう。
気付いた時には船のラジオが時計台の鐘の音で7時を告げていて、私たちの船の周りには数隻の釣船やマイボートま
でも釣りをしている。
幸い、バッテリーアラームが点滅しているにもかかわらず撮影はできたので、Kさんや船上の様子を撮影することがで
きた。
7時14分、合わせて巻き上げたところ・・・その重さに異変を感じ慎重に巻き上げてみたところ、なかなかの両型カレイが見えていた。
素早く反応した船長だったがタモは必要がないことを即断し、私もこれくらいのサイズならと抜きあげる。
船長の目測36cmのクロガシラだった。
この日は昨年のように50cm近いような大型のクロガシラは釣れなかったが大型のカレイは多く、30cmを超えるマガレイは僅かに1枚だったが、クロガシラは3枚釣った。
しかしなんといってもマガレイの良型が多く、食するにちょうど好い25cmクラスが多かった。
釣れ続けるのでポイント移動は少なく、依然気温は低かったが、常連のKKさんは半袖姿で釣っていたので、船長に季節感を無視した釣
人として写真まで撮られていたのは面白かった。
しかしこのKKさんは、さすがに毎週乗船するベテランだけあって、途中昼寝をとっていたにもかかわらず、この日は180枚釣っていたそうである。
9時を過ぎると船酔いの心配は完全になくなり睡魔に襲われるが、釣れ続ける楽しさにクーラーボックスはカレイだらけになってくる。
ちなみに私は、一匹だけカジカを釣っていて、その他の外道はスナガレイくらいだった。
船上最大のカレイはKKさんのクロガシラ40cm、マガレイは31cm、それと船長が刺身では一番おいしいと言っていたカワガレイ44cmというのも釣れていた。
船上をこまめに動き回って乗船客すべてに目を配りつつ、腰に巻いてある操舵装置で船の向きを調整する船長の仕事ぶりや釣れるポ
イントを知り尽くしたこの遊漁船は年々予約が増えているので、土日に至ってはなかなか空きがない。
人気が出るのは喜ばしいことだが、今後のこの船の人気上昇を考えると、常連さんにとっては両手放しで喜ぶわけにもいかない。
そうこうしているうちに残り1時間となり、やや食い渋った状態になるが釣れた時には型が好く、最後のバケツをクーラーボックスに入れたときにはほぼ90%になっていた。
ラジオから正午の時報が聞こえると船長の終了案内があり、船はゆっくりと港に向かって走り出した。
今年、中古だがエンジンを載せ換えたので大事に使っていかねばと言っていた船長だったので心なしか速度が遅いような気がしたが、片づけを済ませているうちに一瞬だけ陽が射しそうな明るさになったのも束の間のことで、その後はやや厚い雲に覆われた空だった。
港に戻ると船長の軽トラックが船の横までつけてくれて、二人で持っても大変な重さになっていたクーラーボックスを車
まで運んでくれたのは有り難かった。
しかも、私たちの車もクーラーボックスも覚えていてくれて、車の横に置かれてあったのである。
KKさんは船長に変わって船の清掃作業を始め「退職してからの練習」だと言いつつ、船代を払いに来た釣り客に挨拶
までしていたのは面白かった。
            

遅い昼食となったが、以前から気になっていた「ぶーにゃ」に入ってみた。
鉄筋コンクリート平屋造りの店内は意外にアットホームな雰囲気で、本日のお勧めランチメニューからホタテのスパゲ
ティとグリルチキンステーキバジルソースセットを注文。
チキンはこんがりと焼かれていて美味しく、スパゲティにもたっぷり入っていたホタテが新鮮で美味しかった。
海を離れるとともに晴れ間が広がっていたのでドライブ気分で自宅に戻ったまではよかったが、魚の始末が大変な作
業だった。
近所に配ったり冷凍したり、さらには1時間半ほどかけてカレイを届け、ようやく夕食を食べたのが19時半だった。


今回は22cm以上をキープサイズとしたのでリリ−スは多かったのだが、それでもKさんとともに合わせて56L分のクー
ラーボックスがほぼ一杯になり、釣ったカレイは300枚を軽く超えた。
3年間この船に乗っているが、今回が最高の数となった。
次回は大物カレイを釣りたいと考えているが、そう簡単には事が運ばないのが釣りの面白さでもある。


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