1月の釣り Ver.3



 ■ サクラ咲くもやや不満

1月30日 先週の初ボウズから一週間、今週は気分転換に道北のイトウが狙える湖に行こうと思っていた。
しかし、大雪に見舞われたために予定を急遽変更して、ほとんど降雪がなかった道東に行くことを決める。
出発時には10cm以上の積雪があったが、すでに国道や町内は除雪車が出動しており快適な道になっている。
国道は除雪車がまだ引き返していないのか、対向車線が積雪状態で残されている。
道東地方へ抜けるトンネルを越えて峠を下った頃から積雪は激減し、降っていた雪はピタリと止んだ。
湖が近くなった頃には空が群青色に明るくなり始め、駐車場には次々に釣り客が到着していた。
先週と何も変わっておらず、一週間の間に雪はほとんど降っていないことがわかるが、水位の低下は地形を変えるのでこれだけは変化があったことがみてとれた。
湖上は半分以上は氷が現れているので滑りやすく、その分ソリは軽く引くことができる。

次第に明るくなってくる
各ポイントには夜釣りをしていたのだろうか?それぞれ10張ほどのテントにランタンが灯されていたのが、その場に近
づく頃には明るくなっていたので消えていた。
この日は私たち二人だけだったので、Kさんの提案で人のいない新しいポイントに入ってみることにした。
人気ポイントの中間点だったのでさほど静かではないが、試し釣りをしていないので不安はあった。
テントを開き、2箇所だけペグ止めをしてから穴の位置を決めて、テントはお椀を返したような状態で穴あけをした。
幸い先週のような強風は吹いておらず、気温もマイナス6℃程度しかない。
テント内に3個、外に5個の穴あけをするが、外は竿立て用の穴をそれぞれ同じ分だけあけたので、テントに戻ったとき
には腕がパンパンになって体は暑いくらいだった。
テントに戻った頃、ようやくKさんがワカサギ釣りを始めるがワカサギの反応がない・・・・・。
試し釣りをしなかったのでここまで準備を済ませてしまってからでは時すでに遅く、仕方がないのでワカサギの回遊を深さ15mの底で待つことにする。
すると、Kさんが微かなワカサギの反応を見逃さず合わせを入れ、見事に一匹目をゲット!
この貴重なワカサギはテント内にあけておいたサクラマス用の穴に仕掛とともに沈めておく。
一匹目が釣れたものの次が続かなかったので、こんなときのために
と先週のワカサギを冷凍保存しておいたので、これを使って仕掛をセットしていたところ、テント内からKさんが呼んでい
る。
7時48分、テント内のサクラマス仕掛けに何やら大きな魚がヒットしたらしく、動画撮影を始めたときにはすでに表層まで巻き上げていたところだった。
オモリが見えてすぐに、型の良い魚体がテント内で跳ねる・・・サクラマスだった。
テントの外に出して写真を撮り、上あごに掛かっていたのですぐに外すことができ、そのままリリース。一瞬の出来事に、後から喜びがわいてきたほどだった。
その30分後のこと・・外から聞き覚えのある「ピピッ、ピピッ」というアラームが聞こえてきた。
今回は全ての仕掛けにアタリセンサーをつけていたので、そのうちのひとつに何かがヒットしたようだった。
駆けつけると竿先にはサクラマスのような反応が現れていたので、カメラをKさんに手渡し合わせを入れる・・・ヒット!
しかし、巻けない・・・ベールにラインが巻きついていてポンピングをしながらかろうじて巻ける程度だったので、なんとかオモリが見えるまでゆっくり巻き上げ、最後はラインを持って抜き上げた。
一匹目より少し小さかったが同じような色をしたサクラマス
で、計測してみると31cmだった。
針がかりが口の中だったために手間取るが、穴に入れると元気に泳いでいった。
興奮が冷めてじっくりと周囲を見渡せば、40張くらいだろうか、カラフルなテントが氷上の人気ポイントである2箇所に密集するように立っている。
時々、風が吹きつけるものの連続した風ではないので寒くはない。
気温は日が昇ってからは上昇しているのかテント内は暖かく、少し離れた私たちのところにも歓声が聞こえてくる。
エンジンドリルを所有する人が増えているのか時々エンジン音が響き、それは同じ場所ではないことから想像できる。
ワカサギの反応が悪いのは私たちのポイントばかりではないらしく、あちこちで試し釣りする人の姿が確認できた。
Kさんは順調に釣っていたが私にはアタリすらなく、こんなはずではと
釣り場を探してドリルと氷すくい、そして竿を片手にポイント探しの旅に出るが、反応は実に鈍い。
結局、最後にあけたこの日11個目の穴がよさそうだったが風の冷たさに負けてしまい、テントに戻ることになる・・・。
留守中にガイドセンターの方が集金に来ていたそうで、どのポイントも釣れていないとのこと。
サクラマスも多い人でも4本どまりとのことで、この先も期待はできないようだ。
お昼近くにはいつものように歩くスキーツアーの人たちがほんのひと時釣り場を賑わせ、めがね橋に向かって歩いていった。
午後からは私ばかりではなく周囲のサクラマス狙いの人たちにも全く反応はなくなり、生きエサは常に元気に泳いでいた。
ワカサギは朝のような渋い状態ではなかったが、何故か私には小指
サイズが多く、これが本来のこの釣り場の大きさだったことを思い出した。
14時頃に二度ほどテント内のサクラマス仕掛けに反応があり、その後外の仕掛けのアラームが鳴った。
しかし駆けつけたときには竿先に反応はなくなっていた。
サクラマス仕掛けの最後の点検は15時と思ったが、14時半にはそれを済ませ、どの仕掛けもワカサギは元気に泳いで
いた。
撤収を済ませてソリを引いた頃、観光客だろう20人ほどの人たちが後方からカメラ片手に着いてきていたので、やり過
ごそうと周囲の風景の撮影を始めたのだが、その人たちも私を倣って着いてくる。

          

仕方がないので先頭に立って林に入って行くと、気付いたときにはずうっと後方を歩いている。

懸命にソリを引いて進んだので、駐車場に着いたときには息は絶え絶えになっていたものの汗はそれほどでもないの
は、ようやく体が慣れてきていたのかもしれない。


次回こそ道北での大物釣りを目指したいと考えてはいるが、天気予報は当分雪マークに加えて観測史上5番目の積雪
らしいので、もしかすると・・・・・。

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