11月の釣り Ver.2



 ■ ニシンフィーバーに乗った!

11月20日 前回は爆発予定のオホーツク。しかし爆発どころか一本釣るのがやっと・・・ならば今週だ!
みなさん考えることは一緒なのか、メガオさんから夕方に入った情報ではすでに釣り人で一杯になっているので、奥の
方にかろうじて場所を確保したとのこと。
連日の真冬日に、国道は圧雪アイスバーンだったのでノロノロ運転の車が多く、10分ほどのロスタイム。
しかし、しばらくすると雪はすっかり消えて路面は乾いている。
21時半、現地に着くと師匠とキッシーさんが宴会中で、さっそく師匠の車にお邪魔して宴会に加わる。
軽く一杯やってから車に戻り、翌日のために早めに横になった。


11月21日 たぶん暗いうちはそんなに釣れないだろうと考え、準備はのんびりと進める。
師匠とキッシーさんはすでに臨戦体勢をとっているなか、私はようやく外に出て寒さを自分の体で実感していたときだっ
た。
何と!周囲でポツポツと釣れ始めているではないか。それでも冷静に慌てることもなくガイドにラインを通していたとこ
ろ、キッシーさんにヒット!まだ6時12分である。
その後、周りでもあちこちでロッドが曲がりタモの柄が動いて、バタバタと釣れている。出遅れてしまった・・・。

         
                                                  釣り人で一杯
正面水平線の雲の切れ目から赤い光が細く見えたので、日の出は6時半くらいだった。
気温はおおよそマイナス3℃ほどで、僅かに後方から吹き付ける風が指先を凍りつきそうなくらいに冷やしている。
冬物のジャケットの中にはダウンジャケットも着込んでいたので、体は暑いくらいに暖かかったのだが。
6時31分、日の出を撮影していたところ、師匠にヒット!
途中からだが動画撮影を始め、無事タモ入れが済んだときには師匠の隣の人がアワセを入れる姿が見える。
その6分後、今度はKさんにヒット!大きな群れが来ている様子だった。
すぐに私がタモ入れをしてネットイン!
やや縞が入っているが銀ピカの腹の太いメスだった。
やはり周りでもロッドが曲

Kさんの釣果
がっているので、依然大きな群れは近くを泳いでいるらしいが、私にはアタリさえない・・・。

私の釣果
仲間はすでに全員アキアジを手にしている事に気付き少々焦るが、こればかりはどうしようもないことである。
その私にようやくアタリがやってきたのは、騒然としていた釣り場が静まりかけた頃だった。
7時10分過ぎになって釣れたのは、やや大きな銀ピカの腹太メスだった。
先ほどのKさんのメスとともに身は赤く筋子もしっかりしている、この時期にしては状態の好いアキアジだった。
近くの釣り人がクチグロを釣ったと聞いたのでクーラーボックスの中を見せていただくと、35cm位だろうかアキアジと一緒に入っていただけに30cm位にしかみえないサクラマスが入っ
ていた。それはワカサギ釣りのときに釣れるサクラマスのそのものであるが、確かに口の中が黒くなっている。
朝の間隣でご一緒していた副怪鳥さんたちが納竿した後、近くの町から来たという老夫婦が釣り場を探していたのでそ
の場所を譲ると、その夫婦は色々な釣りをする人たちだった。
アキアジ、チカ、ニシンと狙っていて、見た目には理想的な老後を楽しんでいる夫婦だった。
天気は曇ったままなので気温は上がらなかったが朝ほど寒くはなく、それでもインナー代わりに着ていたダウンジャケットを脱ぐことはできなかった。
時々どこかでポツリと釣れる程度になっていたので、おしゃべりをしながらだらだらと過ごしていた11時10分のことだった。Kさんにヒット!
私は動画撮影をして、キッシーさんがタモ入れをしてくれた。

Kさんの釣果
アキアジは紫色をしたメスだったが、後日このアキアジを差し上げた方の話では筋子はしっかりしていて身も白くはなか
ったとのことで、先週のアキアジとは大違い。
この頃私は何をしていたかと言えば・・・3.6mの磯竿にニシン用のサビキをつけてニシン釣りをしていたのだった。
このニシン釣り、柔らかい磯竿なので25cmを軽く超える魚が掛かると実に面白い。さらに複数匹がヒットすると、例えよ
うもないくらいに強烈だった。
そんなことをしている間に、11時50分には師匠もアキアジを釣り上げてしまったので、早朝早々と2本目をキッシーさん
が釣り上げているので、私一人が複数匹ゲットしていないと責められる。
12時近くには、みんなの分をお願いした弁当を持ってイノケンさんが釣り場に到着!イノケンさんに感謝しながら、しば
しの間暖かい弁当で昼食の時間となった。
食後の12時10分、沖にアキアジが移動していたので遠投をした直後

一旦網から抜け出すが・・・
に私にヒット!
合わせた瞬間からドラグが鳴り、師匠とキッシーさんのウキのその向こうでアキアジが暴れる。
例年であればアキアジの動きは鈍いので簡単に寄せることができるが、今年はどうも様子が違

私の釣果
う。最後まで抵抗をみせて、キッシーさんが用意してくれたタモに入った。
やや強面のオスだったので針を外してからネットに入れて、キッシーさんの手による優しいリリースとなるはずだった。
最初は魚を水に慣らし力を戻そうとしていたが、アキアジはすぐに元気に動き出したものだから、キッシーさんは一度網
から出したアキアジをもう一度掬うなどして遊んでいた。
しかし、二度も同じ手には乗らず、あっという間に海中に泳いでいってしまった。
13時15分、朝の出遅れを取り戻すかのように再び私にアタリ・・・ヒット!

         
          ようやくオスをキープ
縞模様が入ってはいたが、先ほどよりも大きくて状態も良かったのでキープすると、となりのおばあちゃんに今度は持っ
てくんだねと言われてしまう。
ここで鮭袋が底をついてしまったので、イノケンさんの好意で鮭袋を借りることができたのだが・・・。
しばらくすると、地元らしき賑やかだったおじさんたちが一際賑やかに騒ぎ始めた。
サビキ仕掛けに鯉のぼり状態でニシンが釣れ始めたのである。
私たちの隣のおじいさんも鯉のぼり状態で釣り上げ始めたので、迷うことなくキッシーさんが私のサビキ竿でキャスト!
   どうですか、この迫力                                    アキアジロッドが曲がる
しかし、この時は軽いオモリだったために、掛かったニシンが隣のおじいさんの方に走ってしまいオマツリ・・・このとき
のニシンはおじいさんの釣果となる。
オモリを変えて再チャレンジすると、型の良いニシンが釣れ始める。
私も試してみたが、短い磯竿では鯉のぼり状態で釣れたニシンを引き上げることができず、アキアジのルアーロッドに
サビキを付け替えることにする。
キャストして間もなくニシンのアタリは明確で、1匹、2匹と複数匹掛かってくるのが手に伝わり、ずっしりと重くなったロッドの曲がり方はアキアジ以上の手ごたえさえ感じられる。
サビキ仕掛けはたくさん用意していたので、キッシーさんもルアーロッドにサビキをセットして、その引き味を楽しんでいた。
Kさんもやってみたいと言うのでKさんのロッドにもサビキを付けると、キャストして掛からなかったのは2回だけだったというほどこの時は大きな群れが目の前の海を占領していて、この時はアキアジは誰のロッドにも釣れてはいなかった。
僅かの間にバケツが一杯になって溢れだし、充分満足したところでニシン釣りを切り上げた。
その後のアキアジ釣りは滅多に釣れる様子も見えず、一度だけあった貴重なアタリにもすっぽ抜けしてしまい、薄暗くなるま

型の良いニシンががバケツから溢れる
で続けて終了。皆で買出しに出かけ戻ると、マルさんとメガオさんが到着していた。
翌日の打ち合わせをしてから、大人数だったので2台に分かれて夕食とお酒を楽しんでいると、副怪鳥さんが差し入れ
持参で現れしばしの談笑・・・「貧乏人の怪しい釣り」と銘打ったブログの印象とは違い、意外にリッチと私には映る。
メガオさんが翌日の仕事のために帰った後、師匠の車に酩酊状態で乱入したところついつい飲みすぎてしまい、自分
の車に戻り横になった記憶は薄い。
しかも、飲みすぎたせいでお腹に不調をきたし夜中にトイレに行くはめになり、熟睡感もないままに朝を迎えることにな
った。


11月22日 昨日は出遅れたので早めにと思っていたが、結局目覚ましは前日と同じ時間に鳴った。
準備を済ませたところに背後から怪しい人影・・・何と!メガオさんが仕事前のひと釣りにと、こっそり現れたのである。
手早く準備を済ませてさっそくキャストを開始したが、昨日のようには釣れない。

        

天気は晴れるだろうと判断できるほど空が明るくて、風が弱いのでずいぶんと暖かく感じる。
時間の経過とともに次第に暖かくなり、何度か大きな群れが通過しているようなのでアキアジの動きを予測して流すも、
全くアタリすらなかった。
8時50分にやってきた巨大な群れは師匠、イノケンさんとヒットしてからキッシーさんも巻き込んだ。

            
                                               難しいファイト中
師匠とイノケンさんは釣り上げることができたが、キッシーさんは背中へのスレ掛かりでバラシ、私はこのときもアタリさ
えなかった。
マルさんがニシンを数匹釣っていたので、それならニシン釣りだ!とキャストするも数投で断念、というよりアキアジが気
になって集中できない。
ニシンはどこへ行ってしまったのか、全く姿をみせてくれなかった。
結局、13時半過ぎには納竿を決め、キッシーさんとともに片づけを始める。   

ワカサギの聖地
釣り場を出発してから冷えた体を温めるために温泉に入り、途中で夕食も済ませて自宅まで残り40分までと近づいたときだった・・・突然前方に鹿が数頭現れたのである。
急ブレーキを踏んだが時すでに遅く、群れの中の一頭が目の前まで近づき左全面ライト付近に衝突!
この時は速度も随分落ちていたので、正確には衝突と言うよりも強い力で鹿を押したといったところだったろうか。
その鹿は一旦左寄りに消えかけて、再び前方を走ってゆっくりと路外に消えていった。
鹿がぶつかった部分を確かめたところ、外傷はライトに僅かなゆがみがあっただけで走行に支障はなかったが、翌日
詳しく点検してみるとライトとグリルの支えが折れていて、バンパーにも押付けられて塗装がゆがんだ傷がみられた。
この週末はアキアジ、ニシン、最後に鹿とは随分とアタリがいい・・・・・。


今回釣ったニシンは塩焼きと背開きの一日干したものを食してみたが、生の塩焼きは味は良いが身は柔らかすぎて少
し物足りなかった。
しかし、一日干したニシンは脂がにじみ出るほど見事に変化していて、食べると実に美味だった。
機会があれば、丸干しやみりん干しなどいろいろな加工をして食べてみたいと思うほど、釣ってよし食べてよしの魚だっ
た。





 ■ ニシン釣りの興奮再び

11月27日 先週釣ったニシン、食すると旨いことこの上ないものだった。
という訳で、今週末はニシン狙いのアキアジは暇つぶしといった安易な目的の釣りとなる。
土曜日の天気は、終日8m以上の強風予報だったので、もしかすると土曜日は釣りにならないかもしれない覚悟をして
出かけることになった。
アキアジ最終戦となる予定のメガオさんは発熱のために参戦できなかったが、この日の仕事帰りに場所だけ確保してく
れていて、毎度のことながら彼の友情に感謝!
現地に到着すると、これまた天気予報ズバリ的中の小雨が降っていた。
生ぬるく感じるほどの気温を感じつつ、車内に避難して一杯を楽しむ。


11月28日 目覚ましは先週のままに鳴ったがすでに起きていて、外に出ると水溜りもアスファルトも凍り付いていてツル
ツルになっているので注意が必要。
準備中に現れたのは師匠で、8時到着と聞いていたので2時間以上も早く着いたことになるが、アイスバーンのために1時間も余分にかかってしまったとのこと。
準備はニシンサビキ竿とアキアジロッドの二段構えで、ニシンは7時頃までが狙い目と聞いていたので最初はニシン釣りからはじめることにする。
周りを見るとほとんどの釣り人はニシン狙いで、アキアジ釣りの人はほんの少数しかいなかった。
指の冷たさに絶えながらキャストしてシャクリを繰り返すが、あの明確なニシンのアタリはなかなかやってこない・・・アキアジも同様に釣
れている様子は見えず、僅かに正面の雲の隙間から昇りかけた朝日が暖かい。
しばらくすると隣のベテランらしき釣り人が1〜2匹ずつだがニシンを釣り始めたので、タナやオモリのサイズを聞きそ
れを真似る。なかなかアタリもなく悩んでいたところ、それは突然にやってきた・・・ガクンとした強いアタリに竿先はブル
ブル振るえ、巻くほどに重さを増していったのである。
  

メガオさんのバケツに入れる 
外れてしまわぬようにとゆっくり巻いていたので時間はかかったが、海面をまだかまだかと覗いていたところ一匹目が見えるとその下にもキラキラと鱗が輝いている。
そおっと引き上げると・・何と!針数7本すべてにニシンが掛かっている!
サルカンぎりぎりまで巻いてから一気に引きあげるとサビキ釣りとは思えな

初の7連
いような重量感があり、運良く7匹全てを釣り上げることに成功!
ニシンは釣り上げてしまうとさほど暴れないので、7匹がきれいに並んだ写真を撮ることができた。
この後は針数分とはいかないものの複数匹がポツポツ釣れ、夢中になっていたところに清さんが現れた。
夜釣りで良型カジカを釣って満足の帰りとのことで、清さんとおしゃべりをしながらニシン釣りを続け、釣れているから清
さんもやったら?と誘うも、そろそろ釣れなくなる時間だと言った矢先にニシンは姿を消してしまったのである。
危ない、だまされて竿出すところだったと、清さんは釣り場を後にする。
8時過ぎには本当に誰の竿にもニシンが釣れなくなってしまったので、ここからアキアジ釣りに切り替える。
しかし、アキアジは全体でも2本(師匠が足で集めた確かな情報)しか釣れておらず、寒さもあって数投しては休憩を繰
り返すやる気のない釣りだった。
9時18分、そんなダラダラしたアキアジ釣りに活を入れたのが師匠のヒットだった。
師匠のヒットゾーン付近まで自分のルアーを移動して様子をみるが無反応だったので巻き取り、師匠のタモ入れをしてアキアジゲット!
その後は一度だけ私にアタリがあり、やや早めだったかなと不安が残る合わせでヒット!
ファイトを楽しむも、師匠がタモの準備をしてくれたにもかかわらず・・・バラシ。
午前中にはKさんも合わせを入れるが乗らず・・・。

師匠の貴重な一本
周囲ではアキアジとチカ釣りの釣り人の数がほぼ半々といった、この時期らしい雰囲気が1年ぶりに懐かしくも物悲し
い。
珍しい釣果としては、30cmほどのクロガシラが近くの人に釣れていた。
午後からは気温が下がり風の強さが一層体感気温を下げていて、時々晴れ間も見えるが曇ったり雪が降ったりとめま
ぐるしく変わっていた。
夕マズメには再びニシンを狙うも周囲でも誰も釣れず、翌日に不安を残す形でこの日の釣りが終わる。
買出しから戻り、師匠と3人で夕食を食べながらの一杯を楽しみ、寝る前に富良野から来ていると言う釣り人の夜釣り
の様子を見に行くと、中型のコマイがたくさんバケツに入っていてカジカも一匹だが釣れたと喜んでいたが、すでに吹雪
になっていた。


11月29日 目覚めたときはまだ真っ暗だったが、トイレに行きたくて外に出てみると・・・一面銀世界になっていて風は止
んでいた。
再び眠りについて目覚まし前に起き、車内でゆっくりと朝の準備を進める。
薄明るくなってきたところで外に出てみると師匠も準備をはじめ、マルさんが到着して、周囲でも釣り人が準備を始める
と活気がみなぎってくる。
         
            雪のせいで明るい
正面の空は濃い赤から青へと天気が好いときの特徴あるグラデーションで、風はほとんど吹いていなかった。
この日はKさんの分もニシン竿を用意し、いつでもニシン、アキアジどちらでも釣り可能な臨戦態勢に入った。
明るくなったところでさっそくニシンを狙ってのキャストが始まったが、私にアタリがないどころか周囲でも全く釣れていな
い・・・。
7時を過ぎてからニシンが一番釣れる場所に僅か数本だけ釣れている様子を確認するも、あのマルさんですら一匹も釣れなかった。
その状態で8時を過ぎてしまい、ニシンが釣れる可能性が低くなったところでアキアジ釣りに変えたが、こちらも朝から数本しか釣れていない。
その後、師匠に待望のヒット!
マルさんがタモを持って駆けつけたが、足元でフックオフ・・・ルアーはマルさんの頭部に直撃してアキアジは海中に消えていった。
その後、ターゲットをチカに変えて釣りはじめると、表層は小さいチカ 
しか見えないが深いところには大チカがいるらしく、大チカだけを狙って夕食のおかずを釣ることにする。
さすがの師匠もこの日のアキアジ釣りに見切りをつけたので、11時前にはマルさんを残して納竿となる。
北見市内に用事があったので昼食は北見市内の回転寿司に行くが、混雑を甘くみていたので1時間以上も待つことに
なる。
そんなこともあり、この日自宅に着いたのは17時近い時間になってしまったのである。


12月の釣りVer.1 へ → 


戻る
戻る