9月の釣り Ver.4



 ■ 最後のブッコミ釣り

9月24日 そろそろ下降気味になってきたアキアジだが、天気が好いのでサーフでのんびりしようと話がまとまった。
今回はキッシーさんとともにメガ民宿にお世話になることになり、夜食の手土産にと途中にある豚饅の人気店に寄る予
定だった。
だが、人気店は品切れと同時に閉店するらしく、夕方にはとっくに閉店していることを後から知った。
無駄足にはなったが、わかり難い場所だったので、次回は迷うこともなく行くことができるだろうと前向きに・・・。
メガ民宿の女将さんにも温かく迎えられ、仲間とともに翌日の打ち合わせをして横になると、すぐに眠ることができた。


9月25日 荷物は減らしたつもりだったが、それでもポイントに着いたときにはじんわりと汗ばんでいた。
釣り場はここ数日荒れていたために釣れているのかいないのか情報は少なく、平日のせいか釣り人も私たちの近くにはいなかった。
貸切のような釣り場に3人で合計8本の竿を並べ明るくなるのを待つが、日に日に夜明けは遅くなっている。

僅かなファイトを楽しむ・・・
東の空が僅かに明るくなってきたので仕掛を投入してみたが竿先は見えにくく、雲の薄い部分に目を合わせなければアタリは確認できなかった。
ベタ凪というほどではないにしても、夏の海のように寄せる波は弱々しい。
4時49分、イスに腰掛けてタバコに火を点けて竿先を眺めたときだった。
私の竿先に反応があり、駆けつけて合わせを入れたのだがヒットはしなかった・・・。
だが、これでアキアジは沖目だが確かにいることがわかり、竿先を見る目も真剣になった。
5時07分、次はキッシーさんにヒット!
すぐにカメラを取り出し動画撮影に入った。
同時にメガ弟さんもハイビジョン動画の撮影をしているので、ここ最近楽しみにしているアフターフィッシングとも言えるDVDの編集も楽しみである。
超遠投でのヒットなので巻き上げには時間を要し、撮影しながら待っているとようやく波打ち際から10mほどの海面にアキアジの姿を確認する。
近くまで寄ってタイミングを待つが、波がないので砂浜を前後に移動しながら慎重に寄せるキッシーさん・・・引き上げられたアキアジを撮影しながら私が蹴ってゲットとなる。
そして20分後、次はメガ弟さんにヒット!
メガ弟さんは目がいいので「ブナだ!」と、早くも魚を見定めていた。
波打ち際に近づいたアキアジは、キッシーさんに尾びれで水をかけて抵抗をみせて何度か暴れて元気な様子。
それでもすぐに力尽きたのかキッシーさんと私に交互に蹴られ、今回も一本のみのブッコミでのゲットに成功する。
このアキアジは確かにブナだったので、メガ弟さんに優しくリリースされて海に帰って行った。
5時43分、やっと私にも順番が回ってきた。
どのようなアタリだったかは全く覚えていないがメガ弟さんのラインと重なっていて、すぐに竿の位置を入れ替えてくれた直後には波打ち
際にアキアジが横たわっていた。
キッシーさんが蹴ってくれたのはよかったが、今回も砂がキッシーさんの顔面を襲い、次いでやってきたメガ弟さんが蹴った砂も、どういう訳かキッシーさんの顔に飛んでしまっていた。
アキアジは銀ピカのオスで、これで全員がゲットとなった。
一本釣って満足した私はウキルアーを始めたがアタリもなく、心地好いほどの青空とベタ凪を眺めながら気分は好かった。
しばらくするとキッシーさんが釣り上げたのだろう、メガ弟さんと波打ち際で動いているのが見えた。
後から聞くと、ブナだったのでリリースしたとのことだった。
アキアジのアタリはウキルアーにもブッコミにもなく、静かな海には次第に太陽の暑さを感じるほどに日が高くなり始め
ていた。
          
                                                   貸切状態
7時06分だった・・・キッシーさんにヒット!
ニューロッドにヒットしていて、メガ弟さんがキッシーさんの顔の横で動画撮影をしている、いわゆる釣り人目線の撮影
で、私は動き回っての撮影をする。
中ほどまで巻いてきたところで海面でアキアジが抵抗し、横に走ったのかやや左でもう一度姿を現し、次に見えたのが
波打ち際だった。
動画撮影をしながら待ち構えていた私が砂に打ち上げられたアキアジを蹴り、安全なところまで移動させゲットとなる。
7時19分、次は絶好調のメガ弟さんにヒット!
軽やかに巻き上げてはいるが、竿先がグングン曲がっているのでアキアジが抵抗しているのだろう。
どこにいるのだろうと眺めていたところ、波打ち際に近い海面で暴れたのでキッシーさんが駆け寄った。
見えた魚体は銀ピカで「きれいだ!」「いいもんだわ!」とみんなが口々に言いながら蹴り上げてメガ弟さんの近くまで
魚を運んだが、急にメガ弟さんがキッシーさんまで走ってきて「敵討ち!」と、キッシーさんに蹴りを一発!

          

その後は本当に全く静かな海に戻ってしまったが、こんなときには仕掛を変えると言いながら攻めていたメガ弟さんに
ヒット!9時15分だった。しかし、残念ながら途中で軽くなってしまったようだ。
10時には納竿となったが、見渡す限り多い人でも1〜2本という釣果のなかで8本の竿で6本の釣果は輝かしい。


メガ民宿に戻り休憩してから昼食に出かけ、食後に解散となった。
近くの温泉で汗を流し、港の様子を見に行ったところ見たことのある車があった。
久しぶりにみる清さんはいつもの変わらぬマイペースで、しばらくの間お話をしてからその場を去る。
夕マズメの時間になって次の釣り場に行くが釣り人は少なく、それでもぼんやりとロッドを振っていたところ、目の前30
mのところでモジリが見えたので早巻きしてキャスト!
しかし、ヒットしたのはお隣さんだった・・・。
今シーズンの初物と喜ぶその方とは最後まで一緒に釣りをすることになった。
暗くなり始めるとガヤらしきアタリが頻発するもアキアジからのアタリはなく、軽く一振りとやってきたキッシーさんととも
に竿をたたんだ。


9月26日 雨は昨夜のうちに止んでいて、空には星が見えていた。
この日はキッシーさんと師匠に加え、ウルシさんと松さんもロッドを振っていた。
薄明るくなってロッドを振り始めたが、周囲でもほとんどヒットする様子はないままに明るくなってしまった。
私の隣にいた松さんと私のウキが並んでいるときに、何と!松さんにヒット!
元気なアキアジは足元近くまで寄せたときに急に右に走った・・・20mも走ったかと思ったときにラインが切れた・・・。

          

この時はアキアジのパワーが強かったのだろうと思っていたが、後でそうではなかったことが判明することになる。
その後はポツポツと周囲でヒットする場面も見られたが、バラす人が多くて渋いアタリに苦しめられていた。
そして、松さんに再びヒット!隣でビュッ!という合わせの音がしたのだが、再びラインが切れてしまっていたのであ
る。
キッシーさんも師匠もヒットするも途中でバレてしまうなか、少し離れて釣っていたウルシさんにヒットしている姿が見え
た。
キッシーさんがタモ入れを手伝おうと駆けつけ、私はズームで動画撮影をしていたときに様子が変わったことに気付く・・・バレてしまったようだった。
8時少し前には私にもアタリがあったのだが、目の前すぐのところだったことと、ぼんやり遠くを見ていたこと、一番の原因はルアーでの釣り方を忘れてしまっていたことで、合わせが早くて乗らなかった・・・。
しばらくしてから松さんのタックルを点検しに来たウルシさんが、タックルの致命的な箇所を発見した。
何と!トップガイドのリングがなくなっていて、金属がむき出しになっ
ていたのである。
とりあえずトップガイドにはラインを通さないことで釣り続けることはできたが、ラインは3分の1ほどしか残っていないの
で、ヒットしてもラインが全て出てしまった場合はこれまた困ったことになるだろう。
晴れてはいたものの向かい風が一層強くなり始め波も高くなってきたので、10時には納竿となった。

好調が続いていた私の釣果は週を経るごとに落ちてきていて、今週はとうとう1本だけとなってしまった。
次週、10月の釣りは悲惨な結果が待ち受けている気がしてならない・・・・・。

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