6月の釣り Ver.1



 ■ サロマ湖沖のカレイ釣り

6月19日 週末どころか平日でも満員御礼の「第8幌岩丸」の乗船は不可能に近く、かろうじて空きのある「第18幌岩
丸」への乗船が決まった。
今回もキッシーさんを誘ったところ二つ返事で乗船が決まり、まさかと思いつつも誘ってみた師匠が16年ぶりだと言い
ながらも乗船することになり、今回は4人のメンバーでの船釣りとなった。
ベストの状態で乗ろうと前日の夕方にはいつもの道の駅に到着し、夕食を食べながらの一杯を楽しんでいたところ、レーダーパトカーに追いかけられている車を見ることになる・・・。
こんな道でも取締りをやっているんだなあと感心していたところ、しばらくして私達の前に乗用車が停車したが中から人は降りてこない・・・少しして、あのレーダーパトカーが近くに停車して交通機動隊の警官がその車に近づいたとき・・・・・逃げるように走り出してしまったのである。
すぐに赤色灯にサイレンを鳴らして追跡したパトカーが、数100m追いかけたところで停車させたようである。
この時私は、電話でキッシーさんと翌朝の打ち合わせをしていたところだった。
早い時間からの晩酌に心地好くなり、20時半には床に着いた。


6月20日 今回は少し早目に出発し、4人が並んで釣りができる場所を確保しようと2時50分に目覚しをかけたが、充分
な睡眠時間に爽やかな目覚めだった。
外に出ると薄っすらと明るくなり始めていて、軽い食事と飲物をとって身支度を整えるとすぐに出発した。
漁港方面はオレンジ色に染まっていて、湖が見え始めると湖もオレンジ色に染まり、赤と青のコントラストが美しい。
天気予報どおり天気は好さそうだし、湖面は小波すらたっていないので揺れは少ないだろう。

         

前回よりもずいぶん早い時間に到着したにもかかわらずすでに陽が昇っていて、師匠の車が到着しており、その影に
キッシーさんも到着して準備中だった。
時間があったので、今回新しく購入したロッドホルダーを取り付けるために船に向かった。
4人が並んで釣りができる場所を確保してから、もう一度車に戻って準備をする。
荷物を運び乗船して準備をしていると、皆川船長がやってきてこの日の釣り方についてのアドバイスをしてくれた。

         

第18幌岩丸に乗船する釣り客がすべて揃ったようだが、私達の反対側には誰もこない・・・どうやらこの船には8名しか
乗らないらしく、前回とは違ってずいぶんと広々としている。
4時半過ぎに皆川船長の第8幌岩丸が出航するのを見送ると、私達の船も間もなく出港となった。

         

サロマ湖内のブイを避けながら15分ほど走ると第二湖口が見えてきた。
その先に見えるオホーツクの海も穏やかなようでさほど速度は落とさずに橋を抜けると、先端には投げ釣りをしている
人の姿も見られた。
ここから前回は右に旋回して常呂沖に向かったが、今回は左に旋回した。
そしてこの先も所々に定置網が仕掛けられているので、左に右にと減速蛇行しながら第8幌岩丸の後を走った。
5時20分過ぎに最初のポイントに到着すると、はじめからいきなりの深場で40mほどの海底に仕掛けを投入!
最初のうちはカジカの猛攻にあい、さらにカレイが釣れてもサイズが小さかった。
そしてずっしりとした手ごたえに期待して巻いていたところ、釣れたのはあえて書かないが素晴らしい外道だった・・・。
この日の私の仕掛けがこの獲物にはアピール度が高かったばかりではなくKさんにも、そして私には場所を変えてからもヒットしたのである。
カレイは型が小さいものが多く、船長から仕掛けを上げてくださいという案内が入った6時少し前のことだった。
ふと、隣のキッシーさんを見ると随分と重たそうにリールを巻いていたので、反射的にデジカメの動画撮影をはじめると「船でポンピング

キッシーさんのカレイ
なんて久しぶりですよ」と言ったその時、海中から白いお腹を見せて上がってきた魚にKさんの「デカ!」と言う声、そし
てキッシーさんのうめき声のような「う・う・わあああー、タモです、タモです」の声が上がった。

味もよかったとのこと
自称船長の助手と言っていたベテランさんがやってきて、さっとタモ入れしてくれて無事ゲット!
タモに入ったのは、何と!座布団サイズといわれる46cmクロガシラ
だった。
同時に船の警笛が鳴り、次なるポイントへと動き出した。
この時点で私はまだカレイをキープしておらず、キープサイズを23cm以上にしたせいなのか、厳しいスタートとなった。
場所が変わると私にもマガレイの良型が釣れだしてきたが、船全体に前回のような入食い状態はなく、深場と強い潮の流れに翻弄される釣りになった。
Kさんとキッシーさんは北海の珍味「ホヤ」が釣れていたので笑って見ていたが、私にはもっととんでもないものが掛かった。
ポンピングで巻き上げるほど重かったが、動きがなかったのでゴミかと思っていたところ、見えたものは港などで投げ竿にもかかる丸い生物だった。名前は知らないし調べる気もおきない生物である・・。
ほかの外道としては、コマイのようなタラの幼魚も釣れていた。
それでもみなさんポツポツと、型の良いカレイを釣り上げていて、師匠は16年のブランクを感じさせない安定した釣りをしていたし、キッシーさんはこの日一番好

         

調だったのではないだろうか。
そして何度も移動を繰り返しているうちに第二湖口沖まで戻っていて、時間はいつの間にか正午近くにもなっていたのである。
恵まれない釣果に責任を感じたのか、船頭さんの行為により正午を過ぎたのもかかわらず移動して最後のポイントへと向かってくれたのである。
やはり深場ではあったが入れ食いに釣れて、最後はKさんが早目に納竿し
たので3人の動画と写真を撮ってくれることになり、3人がほぼ同時にカレイを釣り上げるシーンの撮影にも成功!
最後の追い込みは健闘したが、カレイは75枚ほどの釣果だったので前回の半分ほどだろう。いい時もあればこんな日もあるのが釣りである。
今回は日差しが強くて上着を脱いでしまうほどの暖かさと、ベタ凪ではなかったが波もうねりもなく船酔いもしなかった。
私の船の自信はより一層強いものとなった。
ただし、深場が多かったせいかロッドを持つ右腕がだるくなっていて、翌日は一日だけ筋肉痛になっていた。
結局、船が港に戻ったのは13時近い時間になっていて、皆川船長が気にかけてくれていたのか様子を見に来てくれ
た。
近くの国道沿いのドライブイン「華湖」で昼食後、おしゃべりを楽しんでから解散となった。
帰る途中、サロマの駐車帯で仮眠をとったところ、目覚めたときには17時半になっていたので、夕食も途中で済ませて
20時近い帰宅となってしまった。





 ■ 海サクラを求めて

6月27日 今シーズン初、海サクラマスを狙っての南十勝遠征である。
昨年は6月初旬に出かけて全く音沙汰がなかったので、今期は可能性が高いこの時期が初釣行となる。
この朝、すでに現地で海サクラを狙っていたイノケンさんとキッシーさんからは、写メールでサクラマスの鱗の写真が届
いていたが、サクラマスは隣の釣り人が釣ったらしい。
キッシーさんは南十勝初釣行、遠征を楽しんでいる様子が目に浮かぶようだった。

長時間のドライブ後、16時前にはキャンプ場に到着、しばらく休んで朝の釣行やその後の話を聞く。
海アメは釣れたが肝心の海サクラは釣れなかったそうで、それでも海アメ釣りがしたかったというキッシーさんは満足していたようだ。
一通りのキャンプ用品を車から降ろし雑談を楽しんでから、16時半過ぎに夕マズメに今季初のキャスティング感覚をつかむために釣り場へと向かう。
すでに釣り人が7人ほどいるのでベストポイントには入れなかったが、イノケンさんから聞いた人気ルアーをキャストしているうちに感覚が戻ってきた。
サーフでサクラマスらしき魚が釣れた姿が見えるとやる気は出てくるが、それでも釣れそうな気がしない、いつものこの釣りの感覚であ
る。18時頃まで続けたが、この日は肩慣らしと考えて納竿する。


6月28日 起床時間は釣り場を変更したために遅く、3時を過ぎてもまだバンガローにいた。
ポイントに向かって3台の車を走らせ、釣り場に到着したときにはキャップライトはいらないほど明るくなっていた。
車を乗り捨てて歩くこと5分、河口近くの空いているポイントにに到着して、3時半にはさっそくキャストを開始!
3時43分、すぐにイノケンさんが海アメを釣り上げる。
4時には朝日が水平線に顔を出し、しばらくはその美しさに写真や動画の撮影に釘付けになってしまう。
そんなことをしている4時13分、キッシーさんが海アメを釣りあげる。動画撮影をしながら海アメからキッシーさんの顔にスパンすると、ちょうど昇った朝日が顔を赤く染めていた。
初釣行なので焦らず、気長に続けていればそのうち釣れるだろうとのんびりしていたところ、反対側の河口で頻繁に釣れている様子が見えた。
イノケンさんとキッシーさんはすぐに移動を始めたので後に続きその様子を見ていたところ、海とつながっている河口際の川を渡っているときに波が押し寄せて来るのを見てしまったものだから、別の場所から渡ることにした。
浅くて流れの緩やかな場所はなかなかなかったが、何とか川を渡り目的のポイントに着いた。
すると早々と、4時49分にはイノケンさんが海アメをゲットして「悔しー!絶対にサクラだと思ったんやけどなー」と叫んでいた。いやいや、私はまだ海アメすら釣っていないから・・・。
波はいつもの太平洋らしく高めで、時々押し寄せてくる波に注意しながらキャスティングを繰り返し、押し寄せる水量が多いときには引き
波にも注意しなければならない。
足元は砂よりも小砂利が多く、引き波の時にはジャラジャラと鳴り響き、砂浜に慣れた私には妙な音に聞こえる。

ようやく一匹目
遠くでヒットする魚は大きい、の合言葉に遠投を繰り返していた5時29分だった。
波打ち際で根掛りか?そんな感触の後に生命反応が伝わってきた・・・海アメだ!
大きくはなさそうだが適度なファイトを短時間楽しみ、最後は一気に波に乗せて引き抜いた。
予想通り海アメで、42cmだった。
その直後の5時42分、イノケンさんにヒット!
ロッドのしなりやイノケンさんの体勢を見ても大きそうなファイトをしていて、キャスト直後だった私は動画撮影に夢中になって、あとのことなど考えていなかったのかもしれない・・・。少々時間を要し、まずまずの型59cmの海アメが上がる。
しかし、私のほったらかしのラインは哀れ、グチャグチャに絡まっていたことはいうまでもないだろう。
しばしラインの復旧に時間を割いていた6時09分、キッシーさんにヒット!
写真を撮ってから動画撮影に入るがランディングはスムーズに済んで魚を手にしていて、これがなんと!サクラマスであった。
しかし動画は撮れておらず、キッシーさんの足元に魚が映っているのみの映像が残っていた・・・。
昨年は河口に限らず平均に釣れている様子がみられたが、この日はそれが
あまりなかったようだった。
釣り人は30人くらいだろうか、釣り人の少ないこの場所がこんなにも混雑とはいえないだろうが、私には多く感じた。
6時16分、半分ほどリーリングしたところで、ゴン!とミノーをつかまれたようなアタリでヒット!
しかし、その後のファイトに厳しさがなく海アメだろうと思いながらもファイトは楽しみ、小砂利を抜けて砂の上に海アメを確認した。

2本目の海アメ
キッシーさんのフィッシュクリッパーを借りてサイズを測ってからリリースするが、波に押し戻されてなかなか海に帰ることができずうろうろしているうちに
引き波に連れ帰られたようだ。
次は6時34分、またまたイノケンさんにヒット!
動画撮影をはじめたときには波打ち際まで寄せていて、その後は慎重に慎重に次の波を待っているときにサクラマス
を確認。砂の上をずりずりとゆっくり引きずってゲットとなった。
50cmを超えた腹太のサクラマスであった。
次は私だ!と、釣れそうな気がしていた6時48分。やや遠くでヒット!
しかし引きが海アメのようだったので一気に寄せて寄せ波にあっという間にゲットしたので、イノケンさんが気づかなかったほどである。

砂だらけで失礼
この海アメも43cmとアベレージサイズだった。
これがチーム最後のヒットとなり、このあとはまったくアタリがなくなってしまい、少し離れたところで釣りあがったのを確
認できたが、近くではチビアメが釣れたのみで、7時半には納竿とする。


今回は海アメ3本に終わってしまったが、念願の砂浜でのフルキャストを楽しむことができた。
キャンプを兼ねていたので天気も好く、南十勝の印象はさらに良くなった。しかし、今シーズンのチャンスはあと一回の
みである。果たして、今年は海サクラを釣ることができるのだろうか?


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